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【レビュー】神芝居!『ゴスデリ -GOTHIC DELUSION-』

基本情報・ご紹介

製品タグ 主人公ボイスあり
タイトル ゴスデリ -GOTHIC DELUSION-
ブランド Lose(解散)
発売日 2010/7/23
ジャンル ビジュアルモーションノベル
原画 Cura
シナリオ 七海真咲
作品傾向 学園もの / 成長譚 / 戦記・バトル
伝奇 / ファンタジー / 魔法もの

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**ご紹介**

 『ものべの』や『まいてつ』などで有名、比較的幼く見えるヒロインがブランド色の”Lose“の処女作が本作の『ゴスデリ -GOTHIC DELUSION-』。ジャンルは、あまりお目にかかれないビジュアルノベル(テキストウィンドウが全画面)です。

 他ビジュアルノベル作品には、『Fate』や『Dies irae』『H2O』など超有名作品が連なる中、本作は秀逸な演出面が光る作品で、管理人がプレイしたエロゲの中でもトップを誇るスクリプト周りでした。

 最初に述べますが、物語はひと段落ついたところで終わり、全ての伏線を回収せず。次回作を匂わせる終わり方をしたものの、ブランドは解散。物語の続きは絶望的で、本作が面白かっただけに非常に勿体ないことこの上ありません。ですが、以上の点を踏まえても良作なのは変わらず。個人的にはオススメ出来る作品です。

ヒロイン/サンプルCG

※サンプルCGはFANZAに飛びます
上からサンプル、ヒロイン名/キャスト、キャラ属性、イベント内容
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採点・グラフ

レビューについて

採点ジャンル シナリオ型
ジャンル係数 35:20:20:10:15

 

採点項目 点数 補正後
テキスト
シナリオ
16/20 28/35
キャラ 18/20 18/20
ビジュアル 35/20 20/20
エロ 15/20 7.5/10
演出
システム等
40/20 15/15

総評

**総評点** 88.5点

ビジュアル20点以上 / 演出・システム等20点以上

シナリオ・テキスト

 あらすじは、新米教師の主人公’不可咲貴路’は担任クラスの荒れように失意を覚えながら帰路に至っていたところ、物語の中心的存在、不可思議な少女’ロー’と出会い、その渦中に巻き込まれるという梗概です。

 シナリオのジャンルは伝奇。魔法的なバトルのあるところは上記に上げた『Fate』『Dies irae』と同系統の作品です。

 シナリオ構成はチャプター仕立ての全5章。選択肢はなく、一本道のストーリーで総プレイ時間は20時間弱でした。サービスシーンはタイトル画面からの回想からでしか閲覧できない仕様で、没入感を妨げぬよう本編への配慮もあります。

 ヒロインが戦うバトルものをしては、オチのオリジナリティは少々欠けるものの没入感のある演出とテキストがクライマックスを引き立て端的に面白く、主人公の成長とヒロインの愛しさ・感動を楽しめ、ストーリー性は上々です。

 ロリ系ヒロイン作品に何を求めるのか。このようなジャンルにはかなり疎くはありますが、ヒロインの健気さ・儚さは欲しいのではないかと思うところ、本作はそのような彼女の頑張る姿はどこか庇護欲が刈られ、コンセプト面でも良好に感じます。

 ただ、紹介のところでも述べましたラストだけがいたたまれなく。伏線や設定を回収しきれず一段落ついたところで完結していまったところは非常に勿体ないです。残念で仕方ない終わり方でしたが、楽しくダレることなく読み進める事が出来たことは、やはりシナリオ性が強く、以上を踏まえさえすれば落胆は少ないかもしれません

システム/演出等

 エロゲという媒体の従来の演出は、一枚絵を用いたイベントシーンと背景+立ち絵のパートのこの二つによる構成が用いられる手法でありますが、本作はこの従来の背景+立ち絵のパートを排斥し、全てイベントCGによる全テキストウィンドウの仕様を一貫しています。

 その中でもイベントCGのキャラクターが動いたりなどのエフェクトはあり、一目見て類ない演出の豪華さを表現しています。その場限りの一度っきりの画面エフェクトなど細かく、マンパワーを感じる演出面は驚嘆の一言でした。

 魔法ものということで、各キャラクターの魔法攻撃のエフェクトは凝らしており、クライマックスのバトルシーンではボーカル曲も噛み合い、一見の価値は非常にありです。

 個人的にはこの演出周りは、抜きゲーのHアニメーションを除き過去300本以上したエロゲの中でトップを誇るクオリティーでした。楽曲もボーカル5曲は中二心を擽られ全76曲と非常に多く、不満ないこと間違いなし。他作品と比べると如実にそのすごさが分かるレベルです。

キャラ

 主人公は冴えない新米教師。’ロー’と出会うことにより彼女に刺激され、徐々に成長していく過程が窺えます。頼りない主人公でしたが章を追うこごとに理想的なヒーロー像となっていくあたり、上昇傾向なところは成長譚に当てはまるかと思います。

 本作のメインヒロイン、不思議な少女’ロー’は無邪気ながらも時々威厳を放つなどギャップのある性格です。幼さの残る彼女の仕草と少女らしからぬ立ち振る舞いがお互い引き立て、もっとも重要なヒロイン性は十二分に満たされています。

 他主要キャラクターは、ヒロインの担任の生徒’響乃森八宵’はロリ担当。’レイミア’と’吹摘遥’はロリキャラではないのでバランスには配慮。ロリ系に比重ありです。

ビジュアル

 細部までこだわり抜いた演出は、ビジュアル差分にも影響しています。主人公が教師ということで授業背景のビジュアルでは、ある日は国語、またある日は算数と同じ板書ではないよう齟齬がなく。食事の場面では、1口1口お皿に乗った料理が減っていく差分など、妥協できるとろを手を抜かず好感が持てます。

 ビジュアル枚数はメーカー公表値300枚。残念ながらビジュアル回想はなく、その実数を確認することはできませんでしたが、体感その枚数基本CG枚数はあるかと思います。

 サンプルCGでは、サービスシーン以外のビジュアルをご紹介できませんでしたが、一度紹介ムービーを見て頂けたならと存じます。こちらのOPと変わり映えない演出が本編に収録されているので参考になるかと。

エロ

 上記のように実用性に関しても特徴的で、サービスシーンは本編と分離されています。Hシーンの概要は夢オチだった的なものもあり、本編との繋がりは薄いです。

 Hシーン総数は、予約特典パッチ1シーンを含む約43CGの全15シーンと、1シーンに多いもので5CG使われるイベントもあり、実用性にも富んでいます。

 内訳としてロリ系ヒロインが9シーン(ロー:5シーン、八宵2シーン、他ロー&八宵、八宵+他生徒)とその他5シーン(レミリア2シーン、遥2シーン、スミス1シーン)、ロー&レミリアが1シーンとなり、ハーレムイベントもあります。

総括

 設定等を回収しきれず物語を閉じたラストは残念で勿体なく感じはしますが、それを差し置いても、ヒロイン’ロー’の小さいながらも健気で頑張る姿には感動演出周りの手の込んだスクリプトは業界トップクラスで、より一層没入感を与え、マイナス面があるもののお勧めしたい作品です。

 ロリ系に疎い管理人ですが、それでも彼女の言動に好感が持て愛しく、本編のクライマックスも盛り上がり、一作品としては満足できました。コンセプトであろうロリっ娘の良さも楽しめ、ユーザー的には選ばないかとおもいますので、疎い方にもプレイ可です。

要点まとめ

演出豪華な作品
ジャンルはビジュアルモーションノベル
スクリプト周りは業界トップクラス
キャラが良い
ヒロインの健気さに注目

関連作品・情報等


FANZA(DL) / DLsiteGetchu
DL版にて¥3,080

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