基本情報・ご紹介
製品タグ | BGVあり / ロープライス |
タイトル | 空の少女-美娼女学園1- |
ブランド | Argonauts |
発売日 | 2020/4/24 |
ジャンル | オカルティック官能ADV |
原画 | やまかぜ嵐 |
企画/原案 シナリオ |
呉 灰瞑 |
作品傾向 | 学園もの / 伝奇 |
**ご紹介**
”Argonauts“から2020年4月24日に発売された『空の少女 -美娼女学園1-』は、先月発売された3作目の『聖の少女 -美娼女学園3-』の1作目となる作品です。本作の締め方から、ロープライス作品ではありますが、2作目・3作目のプレイからはお勧め致しません。シリーズ1作目からではないと、話が繋がりにくいので注意です(シナリオに拘らないなら、キャラ・実用性買いはOK)。
ジャンルが「オカルティック官能ADV」と公表され、『美少女万華鏡シリーズ』と同ジャンルに期待が膨らみ、セット版を購入。後日シリーズ第二・三弾『月の少女 -美娼女学園2-』『聖の少女 -美娼女学園3-』のレビューもしていきます。
ヒロイン/サンプルCG
※サンプルCGはFANZAに飛びます
上からサンプル、ヒロイン名/キャスト、キャラ属性、イベント内容
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採点・グラフ
採点ジャンル 抜きゲ型
ジャンル係数 10:20:25:35:10
採点項目 | 点数 | 補正後 |
テキスト シナリオ |
12/20 | 6/10 |
キャラ | 16/20 | 16/20 |
ビジュアル | 20/20 | 25/25 |
エロ | 18/20 | 31.5/35 |
演出 システム等 |
18/20 | 9/10 |
総評
**総評点** 87.5点
シナリオ
物語は、小高い丘の上に作られた’聖エミリア女学院’を舞台に、主人公が生娘なヒロインを愛人好みの「娼女」へと調教するお話です。この’聖エミリア女学院’は閉鎖的で、裏では愛人売春を運営。主人公は学園に務める唯一の男子として、目的のあるヒロインを同意の下、性知識等を教え込みます。売られることが決まっているヒロインに主人公がどう判断を下すのかがその概要です。
目的のためヒロインは、売春については認知しており、無理を強いるハード的な演出はありません。序盤から物語が展開する終盤まで、主人公が段階的にヒロインを合意の下、調教するシナリオ運びです。ここまでで全サービスシーンを回収し、結末へといった作り。
実用性イベントをテンポよく回収し、物語の締めを迎えるシナリオ構成は、とても読みやすく、BGMも怪しげな空気を醸し出し、雰囲気は良かったです。
終盤の展開に関しては、急な設定のブッコミにかなり戸惑い、置いてけぼりを食らったのであまり良くない印象です。物語の締めとしても伏線が残る形になり、次回・次々回に持ち越し。実用性は高いので、個人的には大きなマイナスではありませんでした。
キャラ
ヒロインの’天宮芽衣子’の印象は、大人しげな性格のキャラクターです。図書委員がピッタリ合う印象を受け、そんな彼女が性に対しての悦びを覚える過程が楽しめます。適宜、ザッピングを使用することにより、怪異な雰囲気相まって、ヒロインの心情が楽しめました。
主人公はミステリアスで、無機質なタイプ。ロープライス作品にありがちな、他キャラクターのCVが当てられていないこともなく、主人公以外にはCVがあるところは良いポイントだと思います。
ビジュアル
価格3,200円に対し、総ビジュアル枚数は36枚と非常に多いです。ヒロインのHCGは21枚、一般イベントに5枚、他キャラクターに4枚。物語の展開(演出)用に6枚(こちらは”やまかぜ嵐”氏のイラストではないようなタッチのビジュアルです、その分を差し引いても30枚)の内訳です。
その演出用のビジュアルですが、統一感がない代わりに、一気に物語の空気が変わる描画となっていました。個人的には塗りのタッチは統一が好みではありますが、制作側の意図した演出で、一変させるという意味では功を奏しているように思います。
エロ/演出等
適宜ヒロインのザッピングがあるテキスト構成ですが、特徴的なのがこのマルチサイトがサービスシーンにも採用され、非常に珍しい演出でした。ヒロインのト書きにもCVが当てられており、官能小説を読んでいるような実用性のあるシーンです(官能小説をよんだことはありませんが…)。
セリフや声に出さない思案にCVが入るのは当然として、例えば「そこにはずっしりとした存在感がありました」という状況説明文にもCVがある仕様で、Hイベントでは画面下のテキストウィンドウではなく、漫画のような吹き出し演出。一般的なサービスシーンとは全く違う感じがあり、ヒロイン視点の実用性を楽しめる工夫がありました。
回想シーン総数は20+α(他キャラクターとのH)イベントの23HCGの内容です。Hな指導は徐々に段階を踏んでいくエスカレーター方式のHシーンで、ビジュアルの再使用。1イベント1HCGというわけではなく、補うような細工はあり、BGVもあるで、実用性はかなり高く、ロープライスを感じさせない内容に好感が持てました。他社ロープライス作品と比べてもボリューミです。
物語上、愛人に失礼がないようにと生娘に作法を教え込むイベントがメインで、「こうしたら男性は喜ぶ」とヒロインは教わり、「ごっくん」など男性が好きそうなイベントシチュの数々。BADENDには凌辱系もあります。
総括
本作品で綺麗に終わるシナリオではなく、急展開にも戸惑いはありましたが、ボリュームある内容に満足のいく作品でした。サービスシーンにはヒロイン視点などの工夫があり、BGVも完備。価格以上のビジュアル枚数とHイベントで、抜きゲーと捉えるならコスパはよろしいです。次回作へと繋がるテキスト構成は注意が必要です。
サービスシーンでのヒロイン視点あり
ヒロイン視点では珍しいト書きにもCVあり