基本情報・ご紹介
製品タグ | BGVあり |
タイトル | 創作彼女の恋愛公式 |
ブランド | Aino+Links |
発売日 | 2021/11/26 |
ジャンル | ADV |
原画 | 有葉 |
シナリオ | 工藤啓介 |
作品傾向 | 学園もの / 恋愛 |
**ご紹介**
2021年11月26日に”Aino+Links”から発売された『創作彼女の恋愛公式』。“Aino+Links”は”あかべぇそふとつぅ“系列で、本ブランド処女作になります。原画を務めるのは『車輪』などで有名な同系列を引っ張る”有葉”氏。キャラクターデザインも今風へとアップデートしつつも氏の個性を残しつつ、ビジュアル面に惹かれ購入した作品です。
ヒロイン/サンプルCG
※サンプルCGはFANZAに飛びます
上からサンプル、ヒロイン名/キャスト、キャラ属性、イベント内容
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採点・グラフ
採点ジャンル バランス型(シナリオ・エロ)
ジャンル係数 25:25:20:20:10
採点項目 | 点数 | 補正後 |
テキスト シナリオ |
12/20 | 15/25 |
キャラ | 19/20 | 23.75/25 |
ビジュアル | 20/20 | 18/20 |
エロ | 17/20 | 17/20 |
演出 システム等 |
18/20 | 9/10 |
総評
**総評点** 82.75点
シナリオ・テキスト
あらすじは、同人ゲームを製作し商業デビューも果たしている主人公’鏡寿季’。半年前とあるキッカケでスランプになり、同年代のクリエイター達と時間を共有すれば脱出なるかとクリエイター専門私立’才華学園’に入学を決意。
―そして春。幼いころから執筆活動に関して切磋琢磨し、連絡が途絶えてしまっていた幼馴染’彩瀬逢桜’と再会する。
シナリオ構成としては話数形式。共通ルート8チャプター+各ヒロイン2チャプター。1チャプターあたり1~2時間ほどでトータルボリュームがあります。また’逢桜’√は他ヒロインを攻略済でないと進行出来ない仕様でシナリオ性に拘った作品でした。
共通ルートは前後4チャプターづつ各ヒロインを掘り下げての恋愛的イベントが各々あり、ハーレムチックな主人公になります。恋愛的シナリオ性とラブコメ的多角形関係、キャラゲ的ヒロイン性と三者を感じられる物語です。
キャラゲにおける恋愛に対しての価値観はどこか神聖化している風潮がありますが、本作は気軽で気重な両面がありました。
学生クリエイター作品かと思いきや、学生の皮を被ったプロの学生恋愛事情といったのが本作でした。メインキャラ全て作中商業デビューを既に果たしており、どのキャラクターも実績があります。
物語の展開を出すために彼らはクリエイター的悩みを抱えていますが、その苦悩がセンスティブ過ぎて共感が得られませんでした。
単純にスキル不足であったり、一般的な人間関係であったりなどは共感の得やすいところですが、登場人物の悩みはアーティスティック。鶴の一声などで心の持ちようが変わりコロッと好転するところに納得できません。
おおよそのユーザーが絵を描いたり、シナリオを執筆したりなどプロフェッショナル的悩みを抱えた経験がないかと存じますが、ここに共感できるかがポイントです。
泥臭く努力しているような描写もあるにはありますが、爽やかな学生成長譚には感じなかったところが個人的満足を得られなかった点になります。
冒頭チャプター1では、学生恋愛作品の無難にした展開で、好みに合わない点が多々目のつくところが一転、チャプター2での急展開に引き込まれました。この勢いが続けば満足いくシナリオになり得たところ、結局は章を追うことに月並みへ。
ラブコメやギャグなどのボケはやはり目新しく、ボケツッコみも平凡。総じて一般的キャラゲーな印象に留まりました。
キャラ
主人公はキャラゲー的、この一言に尽きます。ヒロイン性を高めるべくの引き立て役。鈍感で自分のことを好意に思ってないだろうという先入観、ヒロインの誤解を誘う紛らわしい発言であったり。恋愛的展開の煎じきった言動が目につきました。
メインを務める’彩瀬逢桜’は王道幼馴染キャラかと思いきや、1つのアクセントとして口調がボーイッシュなキャラ性に惹かれたヒロインです。語尾が「○○だよ」と中性的な印象が魅力的。乙女チックな心情も引き寄せられます。
‘月見坂桐葉’は設定上声優ということもあり演技派。落ち着いた聡い印象を受け男性の理想像的キャラクターでした。腹黒な一面とのギャップがチャームポイント。また声が良く声質的に水○奈々さんに近しいところも刺さります。
‘雪妃エレナ’のキャラ性は感情表現が乏しいダウナー系。天然不思議系なそんな彼女だからこその変化が注目。主人公の先輩という年上属性も効果的でした。
‘凪間ゆめみ’はひとつ年下の従姉妹かつ偽妹。主人公は彼女の家に居候することとなりお兄ちゃん呼称です。マイペースであざといところもあり。「お兄ちゃん大好き―ちゅっちゅ」と”くすはらゆい”さんのCVは破壊力あります。
総じて主人公が引立て、その代わり4ヒロインどのキャラクターも心が広く魅力的でした。文量的にも長くヒロイン性高し。キャラゲーとしての彼女たちの可愛さは申し分なしです。
ビジュアル
基本ビジュアル枚数は87枚+SD12枚の計99枚。’逢桜’21枚、’ゆめみ’20枚、’桐葉’・’エレナ’19枚、他8枚の内訳です。フルプライス作品としてはボリュームは多く、“有葉”氏のキャラクターデザインは非常に満足でした。コミカルなところは適宜SDを用い、キャラゲーとしての作りは丁寧な印象です。
エロ/演出等
Hイベントは各ヒロイン3シーンの計12シーン、それぞれ7HCGの内容になります。抜きゲーでないにも関わらずBGVがあるところはユーザーには嬉しいところ。
また、全ヒロイン共通して夜通しエッチをするような描写があり実用性は高く感じました。おっ勃てフェラ⇔セックスを繰り返す濃厚なシーンは昨今見受けられますが非常に素晴らしいです。
スクリプト面では細かく、1セリフ2,3ころころ表情が変わり好感が持てます。環境音なども豊富。浴室の場面ではCVにエコーが掛かり、まるで反響しているような様子を演出し、評価をされ難いところも妥協がありません。メーカーの地力を感じます。
総括
賛否両論な感想が散見されますが両者の意見は合点がいきます。「否」なる部分はシナリオ面。テンプレ主人公や物語の展開は月並で、多くのキャラゲーをしていると物語性は欠けるかもしれません。「賛」は製品としてのクオリティ。テキスト量やビジュアル面、演出や実用性は流石あかべぇ系列といった感想です。
個人的には点数のように良作。ヒロインたちは可愛く、エロゲとしての実用性も高かったのでトータル満足できた作品です。メーカーの地力を感じ流石あかべぇ系列といったところでしょうか。
キャラ性の高いヒロインたち
ボリュームある有葉氏の原画
事細かい演出面
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