基本情報・ご紹介
製品タグ | — |
タイトル | 同級生 リメイク |
ブランド | FANZA GAMES |
発売日 | 2021/2/26 |
ジャンル | 恋愛シミュレーションADV |
原画 | すめらぎ琥珀 |
シナリオ | 蛭田昌人 |
作品傾向 | 学園もの / 感動 / 恋愛 |
**ご紹介**
2021年2月26日に発売された『同級生 リメイク』。オリジナル版は1992年に発売、win版は1999年にCVが加わり、こちらを元にリメイクされた内容です。原画は”すめらぎ琥珀“氏により刷新。キャストは総入れ替え。また、攻略の厳しかったシステムは簡易的に。攻略サイトを見なくても各ヒロインENDを迎えられる易しさになり、ハードルは下がりました。
正直なところwin版を2、3年前にプレイしており、その時点ではボチボチ。原画が変わったところであまりレビューの変わらないものかと高を括っておりましたが、昨今の原画レベルまでに昇華することにより、改めて『同級生』の良さを感じた作品です。
ヒロイン/サンプルCG
※サンプルCGはFANZAに飛びます
上からサンプル、ヒロイン名/キャスト、キャラ属性、イベント内容
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採点・グラフ
採点ジャンル キャラゲ型
ジャンル係数 15:30:25:20:10
採点項目 | 点数 | 補正後 |
テキスト シナリオ |
17/20 | 12.75/15 |
キャラ | 30/20 | 30/30 |
ビジュアル | 35/20 | 25/25 |
エロ | 8/20 | 8/20 |
演出 システム等 |
15/20 | 7.5/10 |
総評
**総評点** 83.25点
演出・システム等
昨今ではあまりお目にかかれない、任意でマップ内を移動し各ヒロインと会い、イベントを進めるコマンド選択型疑似恋愛SLGです。前作と比較すると特定の時間・場所・条件と攻略サイトを見ずには厳しい難易度の高いシステムでしたが、イージーモード搭載のおかげで、主要イベントのみフラグ管理機能から確認ができるので、効率良い同時攻略が可能となりました。
ゲーム世界観内の8/10~8/30が行動可能期間、同時攻略をしないとイベントが進まない事があるので、地道に主要・サブイベントも進め、終盤手前でセーブ。31日にフラグの立っているヒロインを1名指名(告白)することによりEDが迎えられます。注意として’亜子’⇔’真子’、’美沙’⇔’美穂’、’くるみ’⇔’夏子’は相反キャラなので同時攻略は不可です。
フラグ管理機能は攻略に必要なイベントのみ回収が易いだけなので、これのみの攻略ではCGが埋まらないので注意(イベント解放は回想モードから任意で行います)。また、同様の攻略だけではプレイ時間が短くなりすぎるのも注意です。早々終わらせると作品への没入がないままで感動が薄れるので、個人的にはある程度マップ移動を行い、時間を費やすことが必要に感じます。
主人公の名前は可変。オススメは自分の名前で設定することです。デフォルトで進めてしまいましたが正直後悔しております。疑似恋愛作品・自己投影のため、やはり自分の名前の方が楽しめるように思います。
ほか、目パチ機能があり。こちらは立ち絵だけではなく、イベントCGもヒロインはまばたきをします。より一層キャラへの愛着が湧く仕様で満足でした。
シナリオ・テキスト
win版と全く同じ内容で、正直に言ってテキスト量は短いです。この補完をするのがマップ移動とコマンド選択なので、やはり簡易攻略は没入の阻害を伴うかと思います。
会話特化型な構成でト書きがなく、説明口調が入らないので読み難いようなことは一切ないテキストのように思います。会話節目にコマンド選択を入れるので、会話自体も長ったらしくないのが特徴です。
かなり現実寄りのフィクションで、色鮮やかに飾らない、イベント・脚色具合が好ましかったです。等身大的悩みがリアリティを孕み、ほか恋敵も登場し、より疑似恋愛感を演出しているように感じます。
総勢14ヒロイン。内訳は、同年が4人、年下1人、そのほかは年上の関係性となっております。14エンディング全て感動といく内容ではございませんが、一部感動的なものもあり、告白してからはダイジェストに短く描写。その過程をさらに掘り下げて欲しいという意見があるかと思います、その余白が想像を掻き立てるので好ましかったです。ネタバレ的な意味ではなく、作品の締めとして最後に’麗子’→’舞’の攻略がオススメ順です。
ビジュアル/エロ
本作のMVPを勝手ながら決めさせて頂くとするならば、”すめらぎ琥珀“氏です。回想から確認できる基本ビジュアル枚数は、各ヒロインのイベントCG11~20枚の計209枚。こちらの内容はwin版と同じ枚数で、構図も同様。衣装に変わりがある程度ですが、立ち絵共に全て”すめらぎ琥珀“氏のイラストに変更されています。
意識されてるかはわかりませんが、原作のデザインも残そうとする”すめらぎ琥珀“氏のイラストのように感じました。また、昨今の塗りのクオリティに落とし込むことにより、前作以上にヒロインに対して愛着も湧き、文句なしの満足度です。
実用性に関しては、メーカ公表の通りテキストが変わっていないところが残念です。1ヒロインに対してのサービスショットは1シーン。未遂もあれば、ボディータッチ程度のもの。また、フィニッシュするまで描写がなかったりと短く乏しいです。あくまでも告白までの過程、肉体的にむすばれたという描写に過ぎない内容なので、エロ目的では購入注意です。
キャラ
主人公に関しては操作上・システム的に仕方なしで軟派なキャラクターです。モテる主人公ですが、ヒロインが惹かれる理由が分かるくらいには性格明るく、自分の意見をスパッと言ったり、悩みに寄り添うあたり好感が持てます。少々鈍感なところもありますが、許容範囲内でした。
前述の通り、イラスト担当が変わるだけでここまで良くなるのかと感じた作品です。前イラスト担当の”竹井正樹”氏の年代を感じながらも、ビジュアルは良かったですが、現代風に落とし込むことにより、やはりヒロインの良さを改めて知れました。
ヒロインの声優もwin版から一新され、全ヒロインキャスティングが変わりましたが、どのキャラクターもボイスに違和感なく魅力的で、前作では5/14が気に入り、今回では12/14が個人的に刺さりました。
また、デートイベントがADV作品以上にデート感があるところが好印象。イベントにはヒロインと対面する(例:テーブル席にて)CGがあり、コマンド選択が、ただ文章を読み進めるものとは違う味わいが出て、各性格も顕れ、ヒロインたちに対しての愛着を感じさせました。
総括
これぞ、疑似恋愛作品と言いたくなる作品でした。テキストだけを進めるADVとは、また違うそのキャラクターへの愛着の仕方が、ビジュアル刷新のおかげでより一層心に刺さった印象です。各EDは一味も二味も含んでおり、多くを語らないそのテキストに想像が膨らみました。「美少女ゲームの金字塔」と言われるだけあって、改めて『同級生』の良さを知れ満足いく作品でした。
対面的イベントCGがデート感を演出
色鮮やかに飾らない脚色具合がリアリティを孕む
立ち絵・イベントCG共に目パチ機能あり
基本ビジュアル枚数は約209枚、原画を手掛けるは”すめらぎ琥珀”氏
現代的に落とし込むことで、前作以上に愛着が湧く