基本情報・ご紹介
製品タグ | 主人公ボイスあり |
タイトル | RE:D Cherish! |
ブランド | CRYSTALiA |
発売日 | 2022/2/25 |
ジャンル | AVG |
原画 | ぺろ / サイキライダー / noyF |
シナリオ | 砥石大樹 / 若瀬諒 / りりり |
作品傾向 | 戦記・バトル |
**ご紹介**
2022年2月25日に”CRYSTALiA“から発売された『RE:D Cherish!』は、前『KATANAシリーズ』に打って変わり、新規企画で世界観新たにしたバトルものです。近未来を舞台に武器を駆使する可憐なヒロインと強い主人公が繰り広げるバトルが本作のウリです。
あらすじからはお店でワイワイ。キャタクターの掛け合いが楽しいコメディ系ならと期待してましたが、バトル系に比重を置いたシナリオです。ビジュアル・衣装デザインよく、初めて”CRYSTALiA”作品をプレイしました。
ヒロイン/サンプルCG
※サンプルCGはFANZAに飛びます
上からサンプル、ヒロイン名/キャスト、キャラ属性、イベント内容
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採点・グラフ
採点ジャンル バランス型(シナリオ・キャラ)
ジャンル係数 25:20:20:25:10
採点項目 | 点数 | 補正後 |
テキスト シナリオ |
11/20 | 13.75/25 |
キャラ | 19/20 | 23.75/25 |
ビジュアル | 18/20 | 18/20 |
エロ | 10/20 | 10/20 |
演出 システム等 |
16/20 | 8/10 |
総評
**総評点** 73.5点
シナリオ・テキスト
すべてを奪われてリゾートアイランド’ユリューテリア’にやってきた主人公’久阪雪光’。そこで雪光は白髪の少女、ユニカと出会う。父を失い、大切にしていた思い出の場所――ダイナーレストランは他人の手に渡り、何もかも奪われてなお。
ユニカは「ダイナーを再興したい」と一人、夢を抱いていた。
そんな彼女に雪光は手を伸ばす。俺がキミに手を貸そう。だからキミは俺に夢を与えてくれ。ここはエリューテリア。行きすぎた自由の街、何でもありの夢の街。
料理の仕込みは完璧、キッチンは万全。予備の弾倉<マガジン>も十分、安全装置<セイフティ->を解除。「みんな、準備はいいか? ダフトドリーム・ダイナー、開店だ……!」
―― 迷えるものに食事<パン>と酒<ワイン>を。明日を作る糧<かて>となりますように ――
上記あらすじからは、バトルそこそこに飲食店を舞台にしたキャラゲー的ドタバタコメディかと期待しておりましたが、お店ものもシナリオは共通まで。個別はバトルあるシナリオでした。
テキストの特徴としてはザッピング有。敵の思惑であったり、ヒロイン視点の恋愛的描写を表現したりのつくりです。前者に関しては許容するとして、後者の表現は主人公視点からの表現の方が、想像する余白があるので逆に窮屈に感じます。
戦闘描写についても工夫を凝らし、地の文(ト書き)をテキストウィンドウを全画面に表示変更したり、戦闘エフェクト、立ち絵を生かした敵との対峙など演出面は豊富です。
相手が立ち去る描写も、地の文で「車のドアを閉め走らせていった」という表現は使わず、SE音でドアを閉める音・車の排ガス音で演出。テキストテンポも考慮され演出面に関しては問題ありませんでした。
シナリオ構成としては共通、ルージュ&デスペラード共通→各個別、ユニカ√と変則的で、ユニカ√に重点があり彼女の本編がメインシナリオになります。
残念ながらルージュ&デスペラード√は投げやり感あり。特にルージュ√は展開が少々強引に感じ、敵キャラ等違和感があります。つまるところ敵のキャラたちが悪くシナリオ運びも悪い印象です。
個人的にはライトノベル的バトル系作品は苦手なジャンルです。一番の要因は緊迫感の薄さがどうしても没入感を阻害してしまい、また本ジャンル系作品を多くプレイしたことがあるのが起因しているのかと思われ、例にもれず本作のウリでもあるバトル展開を楽しめませんでした。
ひとオチつけるためのバトル展開。紐解けば敵方は噛ませ犬の何者でもありませんが、テンプレな動機の軽い敵キャラに魅力なし。バトルも主人公補正を不意に感じ軽い印象でダレたのが感想です。
なにも軽いバトル描写が悪いとは言いませんが、登場人物が醸し出す緊張感とユーザー(管理人)の緊張感がミスマッチ。本作以上にシリアスなバトル作品をプレイしたことがあるため、このギャップを埋められず舌の肥えたユーザーに対してのフォロー・工夫が欲しいところでした。
逆にいえば、ライトノベル好きには好印象かと。需要的にはシリアスは控えめの方が好まれているエロゲ業界なので、プラスとして捉えられる方が多いかもしれません。
キャラ
3ヒロインどれも魅力的なキャラクターでヒロインたちに関しては大変満足。主人公に関しては不満ありです。
一部パートではCVのある主人公。正義感あり明るく強いイケメンと非の打ち所がありません。シナリオ上はクールな面もあったりボケたりツッコんだり、チャラい部分もあったりと幅が広すぎてごちゃ混ぜな印象でした。
正義感が強すぎるせいか、とある女の子を傷つけた仇敵に対しの一番の怒りが直情的なものではなく「力なきものの命を奪われておきながら、悪びれもしない態度が許せない」とのこと。彼の心情を表したト書きではないので真意は不明ですが、女の子が傷つけられキレたときの大セリフが「その姿勢が気に食わない」は魅力に欠けました。
ヒロインたちについては申し分なく、ビジュアル・キャラデザの良さも光り一点の不満もありません。コンセプトとして彼女たちはキャラクターにあった武器を使い活躍します。
二丁拳銃使いの‘デスペラード’は手癖の悪い粗暴気分屋なヒロインで、ボーイッシュ。自分の気持ちに対しての無頓着なところからの恋愛発展が魅力的です。
グレネードランチャーをぶっ放するお嬢様系ヒロインが’ルージュ’です。口調も育ちの良さが出て語尾は「○○ですわ」。元気で活発さも可愛く、性や恋愛への耐性が低く「破廉恥ですわ」と赤面。そんな彼女との恋仲なった時の一挙手一投足はヒロイン性爆発です。
メイン√を務める‘ユニカ’はライフルを構え、おまけにハッキングも得意と天才的なヒロイン。人付き合いは必要最低限なクール系。時たま見せるしたり顔も好印象。クーデレのギャップもこれまたよろしいです。
ビジュアル/エロ
近未来を舞台にした作品なだけあって衣装デザインも斬新です。特にヒロインたちのコスチュームは魅力的。サイバーチックなウエイトレス姿に、ブルゾン・外套・フードコートを羽織りユニークな点も他作品と差別化が図れています。
基本ビジュアル枚数は80CG。サービスシーンは各ヒロイン6HCGの4シーンです。実用性関しては乏しく、テキスト量はそこそこ少なめ。各2Hシーンはメインストーリーから外れたアフター的回想(おまけHシーンとして収録)になります。ヒロインたちは皆可愛くビジュアルデザインも良いので非常にもったいないです。
総括
ライトノベル的軽いバトル展開がメインを占め、ビジュアル・システム面も凝っているので本ジャンルに好ましい方には良作です。お店ものなシナリオは中盤までだったので、最後までダイナーを主軸に物語を終えてくれたならというのが個人的感想です。
また、非常に魅力的なヒロインたちに対しての実用性の低さは懸念点。勿体ないの一言です。キャラゲー要素を盛り込んでいるシナリオなら抜きゲ―程までとは言いませんが平均的なテキスト量の確保をお願いしたいです。
バトルの強い主人公
ヒロインたちも共闘
ビジュアル・キャラが良い作品
どのヒロインも魅力的