基本情報・ご紹介
製品タグ | ロープライス |
タイトル | 年下彼女 |
ブランド | あざらしそふと |
発売日 | 2021/6/25 |
ジャンル | 教え子に誘惑される学園恋愛ADV |
原画 | kyou |
シナリオ | porori |
作品傾向 | 学園もの / 恋愛 |
**ご紹介**
”あざらしそふと“7周年に伴い、4月から1ヶ月おきにロープライス作品をリリース。その記念プロジェクト最終段を飾る、21年6月25日に発売された『年下彼女』は、過去”あざらしそふと“作品とは全く違うテイストでした。
以前までの作品では、簡単に言うとイチャラブ系。シナリオ性には乏しく男女が何事もなく結ばれ、ただただイチャイチャ。ヒロインを愛でるに特化した物語でしたが、本作はかなりの恋愛調。終始、主人公とヒロインは「恋愛」をしていて、その心情表現が純文学に近いテキスト。”あざらしそふと”作品内で個人的には一番のシナリオでした。
ヒロイン/サンプルCG
※サンプルCGはFANZAに飛びます
上からサンプル、ヒロイン名/キャスト、キャラ属性、イベント内容
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採点・グラフ
採点ジャンル バランス型(シナリオ・キャラ)
ジャンル係数 25:25:20:20:10
採点項目 | 点数 | 補正後 |
テキスト シナリオ |
18/20 | 22.5/25 |
キャラ | 19/20 | 23.75/25 |
ビジュアル | 16/20 | 16/20 |
エロ | 14/20 | 14/20 |
演出 システム等 |
14/20 | 7/10 |
総評
**総評点** 83.25点
シナリオ/演出等
本作品までの”あざらしそふと”の傾向としては、大した障害のない男女が告白し、いちゃらぶと無難な恋愛作品の印象を受け、ヒロインを愛でるに特化した内容でしたが、本作はしっかりと恋愛フィクションとしても楽しめました。主人公 / ヒロインの心情をしっかりと描かれ、読み応えあっての非常に満足のいく内容です。
物語は、教員として3年目の主人公がヒロインのいる学園に赴任。親戚にあたるヒロイン’逢坂絢音’とは昔からの馴染みで、彼女は主人公に対し好意を寄せます。先生と生徒 / 年上と年下の関係、一線を引く主人公ですが、ヒロインはお構いになしにアプローチ。といった恋愛系作品です。
エロゲという媒体と”あざらしそふと”の作風から、結末はヒロインと結ばれると分かってしまう物語ではありますが、先生と生徒という王道な禁断的恋愛模様が興味をそそりました。肉体関係を持つまでの過程にテキストが割り振られ、そのギリギリのせめぎ合いが本作のポイントの1つ。
ザッピングによるヒロインの心情を補完するような、窮屈な文体もないところは好ましく、文章に余白があり、ヒロインの心情を主人公視点(ユーザー視点)から想像できます。
また、状況説明や主人公の心情描写などのト書きは新鮮な表現が用いられ、ここぞという場面では独特な文章表現。直喩や類比などの比喩は、手垢のついていない目新しさを感じ、文章表現に純文学らしさのある作風となっておりました。
演出面では選択肢があり、ADVとしての楽しさもあります。攻略には関係ありませんが、リアクションの異なるところを味わえるゲームとしての良さもあり、より一層ヒロインへ思い入れが出来るところも素晴らしかったです。
テキスト量も丁寧に読んで10時間程度。速読させない魅力があり、ダレることなく読み進められ、一ヒロインの恋愛ものではいい塩梅。”あざらしそふと”の傾向とは少し違いますが、文学的に「恋愛」というものを楽しめる作品です。
キャラ
教師-生徒間ということもあり、ヒロインに対し主人公は奥手。年上なのに一回り若い彼女にたじろぐところは童貞臭さがあり魅力半減かと思いもしましたが、彼も彼なりに考えてるところをしっかりと描写しているので、最終的には気にならなくなるほどです。
ヒロインの’逢坂絢音’は性格明るいイマドキ系女子。基本主人公へのアプローチをグイグイいくところは魅力的なところの1つです。直情的で、全ての気持ちをぶつけてきているのかと思いきや、お淑やかな場面も窺えました。故意に明るくしているような空元気な素振りや時には落ち込んでいるような雰囲気を見せたり、感情が見え隠れし想像の余地があり好印象でした。
また、キャラクターらしさのある会話が印象的で、特にヒロインのセリフが良かったです。深い意味のない言葉が、リアル・今どきの若者感があり、タイトルの「年下」を演出。「好き」という感情表現する言葉の使用回数も比べられない程多用され、恋愛作品を楽しむにもってこいなヒロインの良さでした。
ビジュアル/エロ
基本ビジュアル枚数は18枚、うちHCG11枚です。肉感のある”kyou”氏のCGデザインは良し。価格に対しては若干の少なさを感じますが、物語進行中は気にはなりません。
Hシーンの総数は全6シーン、本番は4カットです。上記にも述べた通り恋愛調が強く、初Hの場面では、イきまくるエロゲらしいサービスシーンではなく、恋愛的感情を大切にした感情表現が多くありました。実用性としては乏しいかもしれませんが、シナリオに遵守した内容。キャラが良いので、個人的にはヒロインは愛らしかったです。
総括
今までの“あざらしそふと”の傾向とは全く違う恋愛調の物語で、先生と生徒の恋模様を描いた、感情表現が豊かな作品でした。心情表現は純文学に似寄るところが印象的で個人的には好ましく、教師と生徒(年上と年下)という禁断的なアクセントにシナリオとしても楽しめた、まさしく『年下彼女』でした。
心情表現が豊か
純文学に似つかわしい比喩表現
イマドキ女子と先生との恋愛模様