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【レビュー】キャラデザ光る『魔王城Re:ビルド!』

基本情報・ご紹介

製品タグ
タイトル 魔王城Re:ビルド!
ブランド アストロノーツ・シリウス
発売日 2021/10/29
ジャンル 魔王城再建ゲーム
原画 M&M
シナリオ ヤマガミユウ / すまっしゅぱんだ / 霧島へるん
月影彰太 / なかぢ / 他
作品傾向 ファンタジー

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**ご紹介**

 2021年10月29日に発売された”アストロノーツ・シリウス“から人材派遣+魔王城再建ゲームを謳う『魔王城Re:ビルド!』。本作はマップ画面からクエストを選択し人材を派遣、報酬の資源を獲得。資源を使い施設の建造・強化を行い魔王城を発展させるゲーム性のあるジャンル

 また原画を務めるのが”M&M“氏。エルフや獣人・魔族などファンタジー世界観に出てくるキャラクターデザイン・ビジュアル目的で購入しましたが、本作はこのキャラ性が光る作品です。

ヒロイン/サンプルCG

※サンプルCGはFANZAに飛びます
上からサンプル、ヒロイン名/キャスト、キャラ属性、イベント内容
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採点・グラフ

レビューについて

 

採点ジャンル ゲーミング型
ジャンル係数 20:20:20:20:20

採点項目 点数 補正後
テキスト
シナリオ
8/20 8/20
キャラ 18/20 18/20
ビジュアル 18/20 18/20
エロ 14/20 14/20
演出
システム等
6/20 6/10

総評

**総評点** 64点

システム・演出

公式ジャンルには「魔王城再建ゲーム」とあり、ゲームシステム面に関しても楽しめるのではないかと期待しておりましたが、はっきり言ってゲーム性は非常に乏しいです。「お手軽システム&簡単操作で楽しく魔王城再興」とも公表されており、このお手軽さがかなりのキーポイントになりました。

端的にこのゲームシステムについてご説明すると数字をぶつけるだけのゲームです。行動回数が設けられ、この行動回数分だけクエストやシナリオ、魔王城施設の建造・強化が行えるターン制。ユニット(キャラ)には能力値が振られ、クエストの成功条件値以上になるよう配置するだけのゲーム性です。

施設の強化は、この成功条件値に補正がかかるものと毎ターン増加する資金・マナ量が増加。クエスト攻略の際には資金とマナを消費し、成功報酬として施設強化資材とシナリオが進行します。

また定期的に攻め込んでくる敵に対して、防衛しなければ(こちらも必要値にユニットを宛がう)ゲームオーバーといったのが本作の概要になります。

プレイ当初は目新しさにプレイできましたが、ターンが重なるにつれ、作業感は否めなかったのが感想です。その理由に難易度はかなりの低め。行き当たりばったりの適当プレイで攻略できるあたり、やはり面白みに欠けます

また成功値以上ユニットを配置しない限りは任務遂行すらできず、つまり失敗はなく成功しかありません。クエスト選択→ユニット配置・遂行→クエスト成功の流れを繰り返すだけになります。

唯一、ゲームオーバーするかもしれない敵が攻め込んでくる防衛戦(スリリングな要素)も必要値が明記され、ユニットを宛がうところは上記クエストと同じ仕様。演出が凝っている訳でも乱数もなく、やはり乏しいといった印象です。

最後にADVシステム面も怪しいところがあります。一番気になったのがスキップ継続機能。選択肢後スキップを継続するこちらの機能ですが、まず選択肢が冒頭の「プロローグをみますか・みませんか」しかありません。

物語進行中は何度もマップ画面からキャラ・メインシナリオへ選択しますが、このスキップ継続が反映されておらず、つまるところ何の為にある機能なのか。

シーンジャンプ・選択戻り機能もなく、一度通り過ぎたテキストは小まめにセーブしない限りは最初からクエスト選択、何度もスキップボタンを押下しないといけない羽目になるので昨今の作品としてUIは優しくありません(パッチver1.01適応済み)。

シナリオ・テキスト

物語は、魔王が討伐された陰の立役者・何でも屋を営む主人公の下に魔王の娘’ラピス’とその従者’エレノア’が訪ね、魔城マラガルド復興のために助力を懇願。魔王城再建に手を貸すお話。本質は凌辱系イベントのあるハーレムものです。

上記メインストーリー以外に幕間的なキャラストーリーがヒロインごとに用意されています。サブヒロインにも設けられその数は12キャラ。合わして13のストーリーがあり、多くのヒロインたちとの個別イベントも楽しめます。

印象としてはシステムとの相性が悪いように感じ、理由としてはストーリーの乱立です。物語の進捗具合で徐々にキャラストーリーが解放されるので、あっちこっち目移り。キャラシナリオは1本の線ではなく、破線の如く一場面一場面区切ったシナリオなので個人的には没入感が削がれました。

ボリュームは13のストーリーもあることから比較的多め。システム面で作用したところもありメインストーリーだけに関しても少ないといった印象はなくテンポも良くコメディも要所に取り入れ、システム面が阻害しているように感じます。

コメディは前作『極限痴漢特異点』の様相。主人公は真面目ですが、そのベクトルがあさっての方向に向いてヒロインがツッコミを入れるところに笑いありです。

キャラ

上記の通り、メインストーリー以外にキャラを掘り下げるシナリオがあったところは好感が持てます。各ヒロイン10場面程のイベント。登場キャラクターも12ヒロインと非常に多くエロゲとしては嬉しい限りです。

またキャラ性も豊富で、魔族、侍女、魔術師に獣人。エルフや妖精にサキュバス等々。様々なファンタジー人種のヒロインが登場するところは良点1つです。

メインキャラクターは、’ラピス’・’カルミア’・’アルフェラッツ’・’ミラ’・’エーリカ’・’ヴィオーラ’。他はサブヒロインでこちらはメインストーリーに登場せず、ラピスの母親である’ベリル’はサブキャラ的位置です。

‘ラピス’は本作の中心的存在である魔王の娘。魔王城再建の目的も惰眠を貪る日常を取り戻したいという欲求からくるもの。自堕落で自信家。ポンコツ可愛いところがあり根は優しいヒロインです。

‘カルミア’は。ラピスの教育係を務める粛々とした態度なザ・メイドですが、彼女に対してちょっと毒のあるイジリもしたりします。

‘アルフェラッツ’はエルフのツンデレ担当。エルフに対して実直なイメージをまさしく体現したかのようなヒロインです。

‘ミラ’は、王国に仕える宮廷魔術師。気分屋でつかみどころのない性格。イタズラ好きそうな雰囲気に特徴があります。

‘エーリカ’は王国の騎士団長を務める気の強い性格のヒロイン。お嬢様感もあり姫騎士のようなキャラクターです。

‘ヴィオーラ’はいわゆるシスターさん。物静かな優しい貞淑な雰囲気をもっています。反面好色家な一面も。「神はあなたを許します」的な包容力もあるヒロインです。

ビジュアル

本作一番のウリであるビジュアルは、原価家”M&M”氏が全てキャラクターデザインを行っています。様々な種族と色彩、そしてHCGが見どころです。

基本ビジュアル枚数は88枚、うち84枚がHCGになります。キャラ配分も均等的で’ベリル’を除き、6,7CG数。他BADエンディングの乱交的凌辱イベントもあります。

早期購入特典としてハーレムシナリオも上記枚数とは別に4CGあり。DL版に関しては21年11月30日までの購入に付属され、それ以降は単体版として販売されるため注意が必要です。

エロ

メインストーリー+12のキャラを掘り下げたテキストがあったためか、3,40クリックで終わるサービスシーンもあり、多くてもキャラゲのHシーンのボリュームだった点は非常に勿体なく感じます。

イベントCGのそのほとんどがHCGだったので、実用性に拘りがあるのかと思いきやそのようなこともなく、1シーンとしての実用性は低くはありませんが高くもありません

凌辱系イベントは全キャラ搭載されていますが、サンプル紹介の女性キャラ以外のCVはないため、悲壮感等はあまりなくといった印象です。

良点としては、登場ヒロイン満遍なく均一的はHイベントの配分。’ラピス’・’カルミア’は4シーン。他6シーン。+バットエンディングイベントの計77回想数。全ヒロイン凌辱系イベントはありますが、主は主人公とのイベント内容です。

総括

ゲームシステム性に苛まれた勿体ない作品という印象です。個人的には”M&M“氏のビジュアルという一点だけで満足ですが、一製品としての総合的評価は決して高く感じません。

HCGの数から焦点は実用性に定めるべきだったか。ビジュアル面以外の点についてはどっちつかずな感想です。「二兎追うものは一兎も得ず」然りゲーム性は乏しく、実用性も高くないところは中途半端です。

購入判断としては、”M&M”氏のファンであるかどうか。ビジュアル面のみに関してはファンタジーキャラクターの多さは非常に魅力的と断言できます。

要点まとめ

ビジュアル・キャラの良い作品
原画”M&M”
総勢13のファンタジーキャラ登場
ビジュアル枚数は88枚

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